2011/04/15 Categories: 東日本大震災支援

<4月7日>

この日も朝から、施術が続く。コーディネィターは、有無を言わさず、こちらに患者さんを流してくる。相手は生身の傷を負った人たちだ。一人もおろそかにできない。丁寧に、悔いのないように、最大限できる治療をひたすら続ける。“悔いのないように”という意味は、与えたことで悔いを残すことはない。しかし、与えなかったことは人生の“悔い”として残るからだ。

 

気仙沼 災害対策本部前で義援金をお渡しする

 

夕方、被災した電気屋さんに10台分の洗濯機の代金(338000)渡す。(写真は、災害対策本部前/一番左がアキラさん)やがて夜になった。避難所に電気がついた。地震以来、三週間ぶりに電気が復旧したのである。一方、施術は続いた。今日も、十二、三診ただろうか・・・。

アキラさんの家に戻って、電気が復旧した安堵感に浸っていたら、11時30分頃、本格的な地鳴りがした。その後、激しく揺れる。せっかく復旧した電気が、再び停電し闇の世界になった。別棟の建物の方が丈夫とのことで、激しい揺れの中を移動。

アキラさんが懐中電灯を付け、ラジオのスイッチを入れる。地震と津波の情報を聞くためだ。ラジオでは、今の地震はマグニチュード7.4と言っている。アキラさんが、ふと“こりゃ、津波がまた来るかな”と漏らす。

再び津波が来たら、堤防が倒壊しているから、この家まで襲うかも知れないと、一瞬覚悟する。・・・しかし、津波は来なかった。
”こりゃ、眠るが勝ちだ”と思って寝たが、その後も、強い余震が断続的に来て、朝まで何度も揺れで目が覚めた。

翌日は、高速道路がストップ。停電で信号もつかない。仙台に帰りつくのに、7時間近くかかってしまった。翌日も、ずーっと身体が揺れている感じがして、最初は地震かと思った。これが地震酔いというものか。

 

遠藤喨及 避難所で指圧

気仙沼 避難所のおばあさん方

気仙沼 避難所

コメント(1)

  1. 山猫 より:

    被災地で指圧される喨及さんの姿、グッときます。